○茨城大学教育学部附属中学校いじめ防止基本方針
改正
 
 
 
                      令和2年6月1日制定
              改正:令和5年5月1日、令和6年3月19日
                 令和7年2月19日、令和7年8月28日
                 令和8年4月3日
1 目的
いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号。以下「法」という。)第13条の規定に基づき、茨城大学教育学部附属中学校(以下「学校」という。)の生徒の尊厳を守り、生徒が安心して充実した学校生活を送ることができるように取り組むため、「茨城大学教育学部附属中学校いじめ防止基本方針」(以下「附属中学校いじめ防止基本方針」という。)を定める。
2 いじめ防止のための基本的な考え方
(1) いじめとは、法第2条に規定されるとおり、生徒に対して、当該生徒が在籍する学校に在籍している等当該生徒と一定の人的関係にある他の生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。
(2) いじめの防止等のための対策は、次の法令等に基づき取り組む。
ア いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号)
イ いじめの防止等のための基本的な方針(平成25年10月11日文部科学大臣決定)(最終改定 平成29年3月14日)(以下「基本方針」という。)
ウ いじめの重大事態の調査に関するガイドライン(令和6年8月文部科学省)
(3) いじめが全ての生徒に関係する問題であることに鑑み、生徒が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすること、また、全ての生徒がいじめを行わず、及び他の生徒に対して行われるいじめを認識しながらこれを放置することがないようにするため、いじめが生徒の心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する生徒の理解を深めることを旨として行う。
(4) いじめを受けた生徒の生命及び心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ、国、地方公共団体、附属学校園、地域住民、家庭その他の関係者の連携の下、いじめの問題を克服することを目指す。
(5) いじめの兆候を把握したときには、一人の教師対応ではなく、速やかに校長、副校長又は教頭、生徒指導主事又は学年主任のいずれかに報告するとともに、附属中学校いじめ防止対策委員会(以下「いじめ防止対策委員会」という。)を開いて組織的に対応する。
(6) けんかやふざけ合い等を軽視せず、見えないところで被害が発生している場合があることを想定して問題行動の背景や事情の調査を確実に行い、いじめに該当するか否かを判断するものとする。
(7) いじめ解消の目安は、いじめの行為が止んでいる期間が3か月以上とする。
(8) 性同一性障害や性的指向・性自認、発達障害等について、教職員への正しい理解の促進を図り、また、学校として必要な対応について周知する。
3 いじめ防止のための取組
(1) いじめ防止対策委員会の設置
ア 学校におけるいじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処等に関する措置を実効的、かつ組織的に対応するため、中核となる常設の組織として、学校にいじめ防止対策委員会を設置する。
イ 構成等:
(ア) いじめ防止対策委員会は、複数の目による状況の見立てが可能となるよう、校長、副校長又は教頭、主幹教諭、生徒指導主事、教諭及び養護教諭をもって構成する。ただし、校長が必要と認める場合には、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門的な知見を有する者を構成員にすることができる。
(イ) いじめ防止対策委員会に委員長を置き、校長をもって充てる。
(ウ) 委員長は、いじめ防止対策委員会を招集し、その議長となる。
(エ) いじめ防止対策委員会に副委員長を置き、副校長又は教頭をもって充てる。
(オ) 副委員長は、委員長の職務を補佐するとともに、委員長に事故があるときは、その職務を代行する。
ウ 開催:
(ア) いじめ防止対策委員会は、委員の3分の2以上の出席がなければ会議を開くことができない。
(イ) いじめ防止対策委員会は、原則として毎月1回開くものとする。ただし、必要がある場合は、臨時に開くことができる。
エ 任務:
(ア) 附属中学校いじめ防止基本方針に基づく取組の実施、いじめ防止に関する具体的な年間計画及び「早期発見・事案対処マニュアル」の作成・実行・検証・修正において中心的な役割を果たすこと。
(イ) 生徒及び保護者に対して、いじめ防止対策委員会の存在及び活動が容易に認識される取組を実施すること。
(ウ) いじめの相談・通報を受け付けること。
(エ) 教職員がささいな兆候や懸念、生徒からの訴えを、抱え込まずに、又は対応不要であると個人で判断せずに、直ちに全て校長、副校長又は教頭、主幹教諭、生徒指導主事又は学年主任に報告・相談することができる体制を整えること。
(オ) いじめの疑いがある情報や生徒の問題行動等に係る情報を収集及び記録し、毎月の定例会において共有すること。
(カ) いじめの兆候を把握した場合やいじめの相談があった場合は、速やかに臨時のいじめ防止対策委員会を招集し、情報の共有と、関係する生徒への事実関係の聴取を行い、いじめであるかどうかの判断をする。
(キ) いじめが発生した場合に備え、生徒や保護者への心のケアと落ち着いた学校生活を取り戻すための支援を実施する体制、生徒・保護者・地域への予断のない一貫した情報発信、個人のプライバシーへの配慮を実施する体制を整えること。
(ク) 重大事態が発生する相当前から、教育学部とともに、学校設置者である国立大学法人茨城大学長(以下「学長」という。)に対し、報告又は相談を行い、必要な判断及び指示を受けること。
(ケ) 生徒又は保護者から、「いじめにより重大な被害が生じた」という申立てがあったときは、その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とはいえない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査に当たること。
(コ) 重大事態発生時には、国立大学法人茨城大学(以下「法人」という。)及び教育学部と連携し、収束に向けて速やかに対応すること。
(サ) 学級担任を含めた全ての教職員が、いじめ防止対策委員会におけるいじめ対策の企画立案、事案対処等について経験することができるよう体制を整えること。
(シ) 適切に外部専門家の助言を得つつも、機動的に運用できるよう、学校内の職員会議、生徒指導定例会及び生徒指導部員会との役割分担がなされる体制を整えること。
(2) いじめの未然防止のための取組
ア いじめ防止に対する教職員の資質向上を図るため、次に掲げる取組を行う。
(ア) 年度最初の職員会議で、法、基本方針及び附属中学校いじめ防止基本方針を通読し、重大事態とは何か、重大事態に対してどう対処すべきか認識を改める。
(イ) いじめ防止に関する法令等に関する研修
(ウ) 事例研修
(エ) 「生徒及び保護者を対象としたアンケート」分析研修
イ 入学時・各年度の開始時に、生徒及び保護者に対して、次のとおり周知する。
・附属中学校いじめ防止基本方針
・いじめが犯罪行為に相当し得ると認める場合には、学校として警察への相談・通報を行うこと
・附属中学校いじめ防止基本方針に基づく取組の実施や、いじめ防止に関する年間計画(いじめ防止プログラム)
ウ 各年度の開始時に、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、弁護士、警察、児童相談所等の関係機関に対して、附属中学校いじめ防止基本方針を説明する。
エ 生徒の豊かな情操と道徳心を培い、心の通う対人関係能力の素地を養うため、全ての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動等の充実を図るとともに、生徒が相談しやすい教職員との関係を構築し、個別面談の機会をもつ。
オ 保護者並びに地域住民その他の関係者との連携を図りつつ、いじめ防止に資する自主的な生徒会活動に対する支援を行う。
カ 心の通じ合う生徒の「絆」づくりをすすめ、学校を安心して生活できる「居場所」にするとともに、いじめに向かわない人間関係・環境づくりに努める。
キ 他者や集団に対する意識を高めたり、人権感覚を高めたりしながら、互いを認め合える人間関係・学校風土をつくる。
ク 一人1台端末を利用した「トモリンクス(心の日記)」をとおして、全教職員が小さい変化を見逃さない体制を構築し、情報を共有しながら組織的に対応する。
ケ 教職員の言動が生徒を傷つけたり、他の生徒によるいじめを助長したりすることのないよう、指導の在り方に細心の注意を払うとともに、肯定的な言葉かけに努め、自己肯定感を高め、生徒が意欲や自信をもって教育活動に取り組むことができるようにする。
コ インターネットを通じて行われるいじめの防止のため、次に掲げる取組を行う。
・全校生徒を対象として「非行防止教室」の中で、情報モラルに関する指導を実施する。その中で、インターネットを通じて行われるいじめを防止するとともに、効果的に対処できるように、必要な啓発活動として、外部講師を招き、講演会等を行う。
・インターネット等の危険性について、保護者への啓発活動(外部講師による講演会、チラシ配付等)を実施する。
(3) いじめの早期発見のための措置
ア いじめに関する調査として、次に掲げる取組を行う。
(ア) 生徒に対しては、定期的な調査(アンケート等、面談等)を年8回程度実施する。
(イ) 保護者に対しては、学校評価アンケートを年2回実施し、その中で附属中学校いじめ防止基本方針の存在を示す。
イ 生徒及び保護者に対しては、面談等において、教育的な相談等と併せて調査する。必要に応じて、生徒指導主事、学年主任、担任、養護教諭、スクールカウンセラー等に相談できることを周知する。
ウ 家庭においてささいなことでも生徒の変化に気付いた場合、保護者から学校へすぐに相談できる関係づくりに努めるため、学校での生徒の様子や学校の取組を必要に応じて随時家庭に連絡するなどして、日頃から保護者との連携を密にする。
エ いじめに関する調査実施後、担任等との教育相談を実施する。
オ 生徒及び保護者に対する相談体制の整備を行う。(スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー等との連携)。
カ 全教職員に対し、いじめの防止等のための対策に関する研修を年間計画に位置付けて実施し、いじめの防止等に関する研修を推進する。
4 いじめに対する措置
(1) いじめの発見・通報を受けたときの対応として、次に掲げるとおり定める。
ア 校長は、いじめ防止対策委員会を活用しつつ、各教職員が適切に役割分担を行い、連携して対応するよう主導する。
イ 発見・通報を受けた教職員は、一人で抱え込まず、校長、副校長又は教頭、生徒指導主事又は学年主任に速やかに報告し、いじめ防止対策委員会で情報を共有する。
ウ 当該委員会が中心となり、速やかに関係する生徒から事情聴取等を行い、いじめの事実の有無の確認を行ったうえで、いじめ問題として認知する。
エ 「いじめにより重大な被害が生じた」疑い又は「いじめにより不登校を余儀なくされている」疑いがある生徒(以下、「対象生徒」という。)を守り通すとともに、いじめを行った疑いのある又は当該重大事態に何らかの関わりのある生徒(以下、「関係生徒」という。)に対しては、人格の成長を旨とした教育的配慮のもと、毅然とした態度で指導する。
オ 対象生徒に対しては、事情や心情を聴取し、生徒の状態に合わせて継続的にケアを行う。関係生徒に対しては、事情や心情を聴取し、再発防止に向けて適切に指導するとともに、当該生徒の状態に応じた継続的な指導を行う。これらの対応については、保護者、関係機関及び専門機関との連携の下で取り組む。
カ 重大な被害が疑われる場合や、欠席が多くなり、不登校につながる可能性が高いときは、当該生徒の保護者に重大事態調査について説明を行い、学校と家庭が連携して生徒への支援について方向性を共有する。
キ 生徒又は保護者から、「いじめにより重大な被害が生じた」という申立てがあったときは、その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とはいえない」と考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たる。
ク いじめが暴行や傷害等の犯罪行為にあたると認められる場合又は生徒の生命、身体若しくは財産に重大な被害が生じる場合は、対象生徒の意向にも配慮した上で、水戸警察署に相談・連絡し、対応する。
(2) 対象生徒又はその保護者への支援として、次に掲げるとおり行う。
ア 対象生徒から事実関係の聴取を行うにあたり、「いじめられている生徒にも責任がある」という考え方はあってはならず、「あなたが悪いのではない」ということをはっきりと伝える等、自尊感情を高めるよう留意する。
イ 生徒の個人情報の取扱い等プライバシーには十分留意し、以後の対応を行う。
ウ 可能な限り発見・通報を受けた当日のうちに家庭訪問を行い、迅速に事実関係を保護者に伝える。対象生徒やその保護者に対し、いじめを受けた生徒の生命及び心身を保護することや秘密を守ることを伝え、できる限り不安を除去するとともに、事態の状況に応じて複数の教職員の協力の下、当該生徒の見守りを行う等対象生徒の安全を確保する。
エ 対象生徒にとって信頼できる人(親しい友人、教職員、家族、地域の人等)と連携し、対象生徒に寄り添える体制をつくる。また、状況に応じて、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等外部の専門家に協力を求める。さらに、必要に応じ、対象生徒の心的外傷後ストレス障害等いじめによる後遺症に対するケアを行う。
オ いじめが解消した場合でも、継続して十分な注意を払い、折に触れて必要な支援を行う。
(3) 関係生徒への指導又はその保護者への助言として、次に掲げるとおり定める。
ア いじめをしたとされる生徒から事実関係を聴取し、その結果、いじめがあったと確認された場合、学校は、組織的にいじめをやめさせ、その再発防止の措置をとる。
イ 事実関係を聴取したら、迅速に保護者に連絡し、事実に対する保護者の理解・納得を得た上で、以後の対応を学校と保護者が連携して適切に行えるよう保護者に協力を求める。また、継続的な助言を行っていく。
ウ 関係生徒への指導にあたっては、いじめとは人格を傷つけ、生命及び身体を脅かす行為であることを理解させ、自らの行為の責任を自覚させる。
エ 関係生徒が抱える問題等いじめの背景にも目を向け、関係生徒の安心・安全及び健全な人格の育成に配慮する。また、生徒の個人情報の取扱い等プライバシーには十分留意し、以後の対応を行う。
(4) いじめが起きた集団への働きかけとして、次に掲げるとおり定める。
ア いじめを見ていた生徒に対しても、自分の問題として捉えさせる。たとえ、いじめを止めることができなくても、誰かに知らせる勇気をもつように知らせる。
イ はやし立てる等同調していた生徒に対しては、それらの行為はいじめに加担する行為であることを理解させる。
ウ 学級や学年全体で話し合い等を行い、いじめは絶対に許されない行為であり、根絶しようという態度をとれるようにする。
(5) インターネット上のいじめへの対応として、次に掲げるとおり定める。
ア 生徒がインターネット上に不適切な書き込み等を行った場合、被害の拡大を避けるため、削除する措置をとる。
イ 生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがある場合は、直ちに水戸警察署に通報し、適切な援助を求める。
ウ SNSを利用したいじめ等については、より大人の目に触れにくいため、学校における情報モラル教育を進めるとともに、保護者に対してもこれらについて理解を求めていく。
(6) 特に配慮が必要な生徒への対応として、日常的に、当該生徒の特性を踏まえた適切な支援を行うとともに、保護者との連携、周囲の生徒に対する必要な指導を組織的に行う。なお、「特に配慮が必要な生徒」とは、次に掲げるとおりとする。
ア 発達障害を含む障害のある生徒
イ 海外から帰国した生徒、外国籍の生徒、国際結婚の保護者をもつ生徒等外国につながりのある生徒
ウ 性同一性障害や性的指向・性自認に係る生徒
エ その他学校として配慮が必要と認める生徒
(7) いじめの「解消」の定義
いじめは、単に謝罪をもって安易に解消とすることはできない。いじめが「解消」している状態とは、少なくとも次に掲げる全ての要件が満たされている必要がある。ただし、これらの要件が満たされている場合であっても、必要に応じ、他の事情も勘案して判断するものとする。
ア いじめに係る行為が止んでいること。
対象生徒に対する心理的又は物理的な影響を与える行為が止んでいる状態が相当の期間継続していること。この相当の期間とは、少なくとも3か月を目安とする。ただし、いじめの被害の重大性からさらに長期の期間が必要であると判断される場合は、この目安に関わらず、学校の判断により、更なる長期の期間を設定するものとする。
イ 対象生徒が心身の苦痛を感じていないこと。
いじめが解消しているかどうかを判断する時点において、対象生徒がいじめの行為により心身の苦痛を感じていないと認められることが必要である。また、対象生徒本人及びその保護者に対し、心身の苦痛を感じていないかどうかを面談等により確認する。
学校は、いじめが解消に至っていない段階では、対象生徒の生命及び心身を保護し、その安心・安全を確保する責任を有する。いじめ防止対策委員会においては、いじめが解消に至るまで対象生徒の支援を行うため、継続して情報共有を行い、支援内容及び教職員の役割分担を含む対処方針を策定し、確実に実行する。
5 重大事態への対処
(1) 重大事態の報告
法第28条第1項の規定に基づく重大事態と思われる事案が発生した場合、学校は教育学部長に報告するとともに、報告を受けた教育学部長は、直ちに学長へ報告する。
(2) 調査の趣旨及び調査主体について
ア 法第28条第1項の規定に基づく当該重大事態に係る事実関係を明確にするための調査とは、重大事態に対処するとともに、同種の事態の発生の防止に資するために行う。
イ 学長は、調査主体及び調査を行う組織の構成について判断する。
ウ 調査は、学校が主体となって行う場合と教育学部又は法人が主体となって行う場合がある。
エ 教育学部又は法人が主体となって調査を行うのは、学校主体の調査では、事案の経緯、特性、対象生徒又は保護者の訴え等を踏まえても、重大事態への対処及び同種の事態の発生の防止に必ずしも十分な結果を得ることができないと学長が判断する場合や、学校の教育活動に支障が生じるおそれがある等の場合とする。
なお、事案の経緯や特性から必要とされる場合や、対象生徒又は保護者が望む場合には、法第28条第1項の規定に基づく調査と並行して、学長による調査を実施することも想定しうる。この場合において、調査対象となる生徒への心理的な負担を考慮し、重複した調査とならないよう、法第28条第1項の規定に基づく調査主体と、並行して行われる学長による調査とが密接に連携し、適切に役割分担を図る。例えば、アンケートの収集等の初期的な調査を学校、教育学部又は法人が中心となって行い、収集した資料に基づく分析及び追加調査を学長による調査として実施することが考えられる。
(3) 調査の実施
ア 「事実関係を明確にする」とは、重大事態に至る要因となったいじめ行為が、いつ(いつ頃から)、誰から行われ、どのような態様であったか、いじめを生んだ背景事情や生徒同士の人間関係にどのような問題があったか、学校・教職員がどのように対応したか等の事実関係を可能な限り網羅し、明確にすることである。
イ 事実関係を明確にするための調査は、重大事態に関し民事・刑事上の責任追及又はその他争訟等への対応を直接の目的とするものではないことは言うまでもなく、学校、教育学部及び法人が事実に向き合うことで、当該事態への対処及び同種の事態の再発防止を図るためのものである。
ウ 対象生徒からの聴き取りについて
(ア) 対象生徒からの聴き取りが可能な場合
対象生徒から十分に聴き取るとともに、在籍生徒や教職員に対するアンケート調査や聴き取り調査を行う。その際には、対象生徒や情報を提供してくれた生徒を守ることを最優先とした調査実施とする。例えば、調査に調査票を用いる際に、個別の事案が広く明らかになることで、対象生徒の学校復帰が阻害されることのないよう配慮する等である。
また、調査による事実関係の確認とともに、関係生徒への指導を行い、いじめ行為を止めさせる。
(イ) 対象生徒からの聴き取りが不可能な場合
対象生徒の入院や死亡等により、聴き取りが不可能な場合は、当該生徒の保護者の要望及び意見を十分に聴取し、迅速に当該保護者に対し今後の調査について協議し、調査に着手する。調査方法としては、在籍生徒や教職員に対するアンケート調査や聴き取り調査等を行う。
(4) 自殺の背景調査における留意事項
生徒の自殺が起こった場合の調査の在り方については、その後の自殺防止に資する観点から、自殺の背景調査を実施する。この調査においては、亡くなった生徒の尊厳を保持するとともに、遺族の気持ちに十分配慮しながら、その死に至った経緯を検証し再発防止策を構ずることを目指す。
(5) 調査結果の提供及び報告
ア 対象生徒及びその保護者に対する適切な情報提供
学校、教育学部又は法人は、調査により明らかになった事実関係について、対象生徒及びその保護者に対して説明を行う。この情報の提供において、学校、教育学部又は法人は、他の生徒のプライバシーに配慮する等関係者の個人情報に十分留意し、適切に提供する。
イ 学校が主体となって行う場合の調査結果の報告
学校は、調査結果について教育学部長に報告し、教育学部長は直ちに学長に報告する。
6 学校評価におけるいじめに関する取組への評価
(1) 学校評議員による学校評価の実施
学校評議員は、学校がいじめの実態把握及びいじめに対する措置を適切に行っているか、次の項目も含めて学校評価を行う。
ア いじめの未然防止を目指した取組に関すること。
イ いじめを早期発見するための取組に関すること。
ウ いじめへ対処するための取組に関すること。
エ いじめの再発を防止するための取組に関すること。
オ いじめの取組についての関係機関との連携に関すること。
(2) 教育学部附属学校園委員会における「いじめの重大事態の調査に関するガイドラインのチェックリスト」の点検と学校長への報告
校長は「いじめの重大事態の調査に関するガイドラインのチェックリスト」に基づき、教育学部附属学校園委員会において取組状況を説明し、点検を受ける。
教育学部長は、教育学部附属学校園委員会における点検結果について、学長に報告し、指導助言を受ける。
(3) いじめ防止対策委員会による計画の見直し
いじめ防止対策員会は、学校評議員による学校評価に基づき、いじめに関する取組が計画どおりに進んでいるかチェックを行う。そのうえで、必要に応じて附属中学校いじめ防止基本方針等を体系的に見直し、年間計画等の作成や修正を行い、より適切ないじめ防止等の取組となるための計画・実行・検証・改善を行う。
7 令和8年度年間計画(いじめ防止プログラム)
活動内容・取組
4年度初めの職員会議での通読入学式・始業式での附属中学校いじめ防止基本方針の説明所管警察署及び児童相談所への附属中学校いじめ防止基本方針の説明いじめ防止対策委員会生徒指導部員会(毎週水曜日)生徒指導定例会(第4火曜日)学年保護者会での附属中学校いじめ防止基本方針の説明三者面談学校生活アンケート
5いじめ防止対策委員会個別面談心のサポートセンタースタッフミーティング学校生活アンケート
6いじめ防止対策委員会第1回きずなアンケート学年保護者会心のサポートセンタースタッフミーティング
7いじめ防止対策委員会三者面談非行防止教室心のサポートセンタースタッフミーティング
8いじめ防止対策委員会附属小中学校合同生徒指導研修会
9いじめ防止対策委員会個別面談心のサポートセンタースタッフミーティング学校生活アンケート学校評議員会グループワーク
10いじめ防止対策委員会「学校評議員会学校評価」を踏まえた見直し第2回きずなアンケート人権集会(生活向上委員会)心のサポートセンタースタッフミーティング学校生活アンケートグループワーク
11いじめ防止対策委員会心のサポートセンタースタッフミーティング附属小中学校合同生徒指導研修会三者面談学校生活アンケートグループワーク
12いじめ防止対策委員会「次年度附属中学校いじめ防止基本方針及び取組の見直し」授業参観学年保護者会学年講演会心のサポートセンタースタッフミーティング学校生活アンケートグループワーク
1いじめ防止対策委員会心のサポートセンタースタッフミーティング学校生活アンケートグループワーク
2いじめ防止対策委員会「附属中学校いじめ防止基本方針及び次年度計画の公表」第3回きずなアンケート授業参観学年保護者会学年PTA集会心のサポートセンタースタッフミーティング学校生活アンケート学校評議員会教育学部附属学校園委員会でのチェックリスト取組状況の点検グループワーク
3いじめ防止対策委員会「学校評議員会学校評価」を踏まえた見直し学校生活アンケートグループワーク
通年随時毎日一人1台端末でのトモリンクス(心の日記)の活用道徳の授業や学校教育活動全体を通した道徳教育において、「互いの人格の尊重」や「命の大切さ」についての指導